委員会の取り組み

看護部委員会

教育委員会

看護師の教育に関する仕組みを整え、ニーズに合わせた教育支援を実施する委員会です。

令和5年度は「NCPG(患者目標設定型看護過程Nursing Care for Patient Goals:NCPG)看護実践推進のための教育支援」を成果目標として取り組みます。

取り組み内容としては1.NCPGミドルレベル研修の実施、2.スタンダードレベル研修の実施 3.部署教育の強化の3つです。

1.NCPGミドルレベル研修の実施では、NCPG導入後1年が経過し、各部署での運用も定着してきましたがより質の高い看護過程の実践を目指すために、部署で実践の中心で活躍している看護師を対象にミドルレベル研修を行います。看護過程の適切な評価やカンファレンスの運用などについて学び、部署へフィードバックします。また例年実施している新人看護師、スタンダードレベルでの看護過程研修も、今年度ミドルレベル研修を新設するにあたり、それぞれのレベルで求められる力と研修目標を明らかにし、系統的なNCPG研修として実施します。

2.スタンダードレベル研修の実施では、6コース【コミュニケーション、看護倫理、看護過程、クリティカルケア、リーダーシップ、看護研究】を実施します。これらは昨年度の評価を元に再考し、スタンダードレベル看護師に必要な知識、能力が取得できるように、実施します。

3.部署教育の強化では、各部署で必要な研修計画を立案、実施します。その際にはe-learningコンテンツを有効に取り入れながら行います。また現行の部署ラダーについて、今年度は見直しの機会を設け、問題点を抽出し、修正が必要な場合には対応していきたいと考えています。

記録・システム委員会

看護支援システムを含む医療情報の開発と推進を図り、看護の質の向上に取り組む委員会です。

当院では、患者の希望と療養中の目標を患者主体に捉え、5つの視点を基盤に希望や目標を達成するための看護に視点を置いた患者目標設定型看護過程:(以下NCPG)を開発し、2021年1月に導入しました。今年度は、NCPGシステム導入後の看護記録の検証・改善に取り組みます。また、2025年1月に病院医療情報システム更新が予定されており、システム更新に向け準備を進めています。

《NCPG看護記録の充実》では、看護記録の目的である「看護実践を証明する」「看護実践の継続性と一貫性を担保する」「看護実践の評価及び質の向上を図る」が、看護実践の一連の過程として記録されているか、記録監査を2回/年行っていきます。また、通常監査者は他部署の者が行いますが、今年度は、委員が、自分の部署の監査を行うことで、監査の視点を養い、看護記録の現状と課題を明らかにして、看護記録の質向上につなげていきます。

《システム更新に向けた準備》では、システム更新を見据えて、看護実践用語標準マスター(MEDIS)と標準看護計画との整備・紐づけなどを進めていきます。

働きやすい職場づくり委員会

看護職が身体的、精神的、社会的に良好な状態で働くための職場環境整備に取り組む委員会です。

今年度は、以下の2つの成果目標を掲げ取り組みます。

1.≪看護チームによる質の高い看護の提供≫では、「看護チームケア力向上プロジェクト」と協働し、看護職と看護補助者間でのタスク・シフト/シェアの推進を継続していきます。また、安全な看護を提供するために、看護職は看護指示に関する正しい知識を持ち、看護補助者に適切な指示出しが電子カルテ上でできるように教育を実施します。そして将来的に患者の視点に立った成果の可視化につなげることをめざします。

2.≪働きやすい職場環境の構築≫では、今までの職務満足度調査結果のうち、プロセス承認項目に焦点を当て、分析し、世代別の傾向をみて改善策を検討していきます。また、昨年度、各部署で実施した時間外勤務削減に向けての改善策の実施状況を確認するとともに、PNS「見守りたいラウンド」に委員会メンバーが参加し、各部署での業務改善に繋げていきます。そして、働きやすい職場環境を構築することをめざします。

看護部災害対策委員会

災害対策・災害看護に関する活動を行う委員会です。看護職の災害に対する意識を高め、自立した災害看護の実践を目指した災害教育を推進します。今年度は、「災害時における診療継続のための整備」を成果目標とし、以下の3点について取り組みを行います。

「災害教育」では、災害看護リーダーナースを対象に、BCP対策をテーマにフォローアップ研修をし、委員会活動を通して部署BCP策定に取り組みます。主体的に自部署のBCPを作成することで、災害看護リーダーナースの実践力向上や全スタッフの災害看護に対する意識や実践力の向上を図ります。

「部署BCP策定」では、大災害発災後翌日までの短期間に焦点を絞り、医療者自身の安全を確保しながら、患者の命を守るための優先業務を明確化し、病院のBCPに基づいた自部署の具体的なBCPを策定します。

「災害訓練」では、前期に火災想定の訓練を、後期に大地震想定の訓練を実施します。また、「すだちくんメール」による定期的な安否確認訓練も継続して実施する予定です。